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冬の福島裏磐梯旅行 (1)

この冬は必ずスノーシューでのハイキングをしに行きたいと、去年からおもっていて、行くんだったら、やっぱり大好きな福島県裏磐梯だねって、夫婦で計画を立て、今月中旬に行ってまいりました。冬の裏磐梯の散策は初めてです。以前、スキーで来たことはありましたが、森の中をスノーシューで歩いてみたかったので、とても楽しみにしていました。

裏磐梯は福島県 猪苗代エリアになります。猪苗代エリアも3.11以降、あの東電の事故以来、観光客がめっきり減ってしまっていて、大変な状況になっているらしいです。福島という県は、とても大きい面積で東西に広がっています。関東だったら、2県にまたがるくらいの面積です。
観光地や温泉地の多い猪苗代や会津は、事故のあった地点から80キロ以上はなれているから、放射能値は安全値で問題がないとのことです。ですから、観光客の数が激減することは、風評被害とゆうことになります。裏磐梯のあるの福島県北塩原村のオフィシャルサイトでは現在の放射能量を確認することができます。サイトはコチラです。
今回の旅行は二泊三日ですが、もう若くないのであんまりはりきると、ガタがきてしまうから、中の一日、ガイドさんとのツアーに参加して、歩きました。あとは、雪見露天で至福の温泉三昧。

参加したスノーシューツアーは、朝、だいたい10時くらいからのスタート。この日は参加人数がけっこう多くて、ガイドさんも含めて14人くらいのグループでの行動でした。さすが地元のフィールドに精通したガイドさん、まだ人の足跡のないきれいなふかふかの雪の中、きれいな川沿いや、ちょっとした丘、また下りでは、雪の上を滑り台みたいにすべって、飽きのこないコースを案内してくれました。そんなに上った感はなかったのに、高台から山や沼を見下ろすことができる絶景スポットにもたどり着き、とっても楽しかったです。2時間くらい歩いて、気温は0度くらいなのに、汗ばみました。以前、日光でかる~いスノーシューをしましたが、そのときは、アップダウンがまったくないところで、お散歩みたいなかんじだったので、今回、これがスノーシューの楽しみなんだなってわかりました。
楽しいし、スキーみたいにケガをする心配のないところが魅力です。

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ランチ付きだったので、雪の中に板のテーブルを渡し、その周りを踏み固めて、溝をつくって、ベンチにして、テーブルセッティングし、用意していただいたお料理をいただきました。雪のなかでごはん食べる経験は初めて。おもしろかったです。

ランチは、ダッチオーブンで作った、チキン、ジャガイモのローストと、パン、スープ。どれも、あったかいままで食べることができて、とっても美味しかった。
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午後はそのまま、スノーシューセットをお借りして、ガイドさんと相談した結果、約3.6kmの五色沼ハイキングコースを歩くことにしました。午後は私たち夫婦だけでの自由行動です。ビジターセンターのほうから入って、物産館の近くで出ました。宿泊したホテルは物産館のすぐ近くだったので、ホテルまでそのまま自分たちで戻って、ガイドさんに後からスノーシューセットをホテルまで取りに来てもらいました。私たちは、車での旅行でなかったので、ガイドさんには送迎もお願いしたりと、お手数をかけてしましました。

ビジターセンターからのコースの入り口がちょっとわかりずらかったけれど、少し進むと「ハイキングコース入り口」という立て札が見えて安心。小枝を折らないように気をつけながらスノーシューでのトレッキング開始です。
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なにか動物の足跡もところどころで発見しました。

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雪がない時期は歩くことができない場所を歩いています。沼は雪原のようになっていました。ほんとうにきれい。冬、雪の中スノーシューで歩いているひとはまだまだ少ないので、ひとがほとんどいなく、静かです。たまたま、出会った女性が、こんなきれいなところだから、二人の記念写真を撮ったほうがいいと、言ってくださり、シャッターを押してくれました。とってもいい写真になり、気に入っています。
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歩き進みながら、目の前に広がる絶景に感動です。冬の五色沼の美しさは秋の風景に勝るとも劣らないものです。

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水面には白鳥が。雪の白、水面のなんともいえない色、白鳥の白と、色のとりあいが美しいです。
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歩き始めたときは、どんよりした雲りでしたが、そのうちにきれいな青空になりました。歩くのがとっても楽しくなってきます。
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今回の写真は、すべて夫にたのみました。私はドジノロマなので、写真を撮りながら歩くと、日が暮れそうなので。

冬の五色沼ハイキングコースは絶景の連続でした。日頃、うるさい環境にいるので、静寂の白い世界の中、余計なこと考えず、すーっとした気持ちになりました。 このコースは疲労度はそんなにないので、初心者のスノーシューでのトレッキングに適しているかもしれません。大満足の一日でした。この後の温泉がまた、なんともいえない幸せを感じました。

by anjuli | 2012-02-25 19:12 | 福島 Fukushima

映画「ヒミズ」を観て。

去年、「愛のむきだし」という映画を観て、「映画ってこんなにおもしろいものだったんだ。」って気持ちが久々に湧いてきました。「ゴッドファーザー」とか観た子供の頃の、映画に対する衝撃みたいなものを久々におもいだして以来、園子温監督から目がはなせません。
「恋の傷」も去年、劇場へ観にいきました。R18なので、映画の宣伝コピーで言っていたように、まさに「お気をつけあそばせ。」ってかんじですが、この映画は、映画を観てから、何週間も、考えさせられる映画で、ストーリーは、T電OL事件からインスパイアされた女のミステリーです。この映画には、なぜヒロインが3人いたのだろうか・・・とか、女性たちの行動は、自己顕示欲と自己認識の願望からなのだろうかとか・・・Y子さんがどうして、ああいうことになったのか・・・とか、いろんなことを考えました。ヒロインが3人いたのは、T電のシンクタンクの管理職であったY子さんの中に、そして、ひとりの女性の中には、あの3人の女性が存在しているのかもしれないとか、考えたりして。
この映画・・・、私みたいに佐野真一さんの本とか、桐野夏生さんの本とかこの事件関連の著書を読んだりして、Y子さんの謎がとても気になっていた女友達と観て、あーだこーだと、ファミレスで3時間くらい語り合いたくなります。園監督の作品はこんなふうに、観終わってからも、あれこれと考えることができる映画です。 また、作品に登場する俳優さんたちが、全力を尽くしているところが大きな魅力。まるで、演劇をライブでみているような、迫力を感じることができます。

最新作「ヒミズ」は、人気漫画をベースに監督が自ら脚本を書いた作品で、製作準備中に3.11の震災が起こり、監督おもうところあり、脚本を大幅に変更して、「震災後」という設定になったそうです。家族間の激しい暴力や虐待など、見たくないシーンもあるかもしれませんが、現実として、新聞を読んでいて、いかに家庭内での死に至る事件が多いかと驚く毎日です。この問題を見過ごして、今の日本を描くことはできないのではないでしょうか。

主役を務めた、若い二人の俳優さんは、去年のベネチア映画祭で新人俳優賞を獲りました。そんな、話題の作品にもかかわらず、「ヒミズ」に関するテレビなど主要メディアでの露出がほとんどないのは、園子温監督がテレビ局や、広告代理店とか、大手プロダクションなどからのバックアップを受けていないからなのでしょう。そのかわり、そういうとこからのしがらみもないので、自由に、タブーなく、映画を製作してくています。

映画や小説を読んで、ひとが感じ取るものは、それぞれでちがうとおもうのですが、私が「ヒミズ」から、いちばん感じたメッセージは単純すぎるかもしれませんが、「死なないで!生きて!」でした。 残酷な運命に縛られ、自殺願望に支配される主人公の中学生のスミダ君を、うざいくらい励ます同級生の女の子チャザワさん。
カッコわるい泣き顔で走るスミダ君と同じ速さで並走し、「ガンバレ!」って、泣きながら応援するチャザワさん。「がんばれ」って言葉の使用を遠慮されることも多い昨今ですが、「がんばれ」ってこんなにいい言葉だったんだって、おもいました。それは、並走して一緒に泣きながら言っている言葉だったからなんですね。

3.11以降、私も「死なないで!生きて!」って心の中で叫びたいことが、何度もありました。原発事故の後、それまで大変な苦労と年月で築いてきたものをあっけなく、奪われてしまい、絶望して自死を選んでしまった、福島の酪農家のひとや、農家のひとの記事を読んだとき。東北、東日本での自死を選ぶひとたちの数はかなり深刻です。なんとか省が、キャッチフレーズなんて考えてポスター無駄刷りしている場合じゃないですね。ひとりひとり、かかえている問題は深くて多様だから、やっぱり並走して、ふみこんでいかないと、思いは伝わらないのですね。

園子温監督の次回作は、震災後、別れて暮らすことになってしまった酪農家の家族のストーリーだそうです。次回は、欧州や台湾から映画の資金が集まるそうで、またしてもタブーがないので必見です。

by anjuli | 2012-02-16 17:12